ABOUT SDGs Calendar

2016年に発効以来、市民社会だけではなく自治体やアカデミア、民間セクターでも注目のSDGs。毎日どこかでイベントが開催されているといっても過言ではありません。SDGs市民社会ネットワークのサイトではイベントカレンダーを設置し、SDGs市民社会ネットワークのイベント情報以外にも他団体などのイベント情報も紹介しています。

◎SDGsに関するイベント情報をお寄せください!

SDGs市民社会ネットワークでは「持続可能な開発目標(SDGs)」「持続可能性(サステナビリティ)」などにSDGs理念に関わるイベント情報を受け付けております。掲載を希望される方はぜひ事務局(sdgs.japan@gmail.com)までご連絡ください。

エイズ・結核・マラリア=人類が直面する最大の課題=

1.エイズ・結核・マラリア=人類が直面する最大の課題=

1981年、米国ロサンゼルスで若者の奇妙な免疫不全の事例を発見:エイズは、人類と感染症との闘いと共生の歴史に新たなページを刻むことになりました。
1985年以降、タイで、カンボジアで、東欧で、アフリカで、エイズは急速に拡大しました。
南部アフリカなどでは、HIV(エイズを引き起こすウイルス)の感染率は成人の20%にまで達し、一つの感染症によって、地域の社会と経済が崩壊の瀬戶際に追い込まれるに至りました。

一方、マラリアや結核は、有史以来人類と共にあり、たくさんの人命を奪ってきました。気候変動、紛争や経済的要因などによる人口の大移動、地球規模の格差拡大、医薬品への耐性の拡大などにより、こうした再興感染症は世界的に勢いをぶり返し、2000年代には毎年数百万人の命が奪われることになりました。

◎エイズの課題と世界の取り組みについて:メールマガジン「グローバル・エイズ・アップデート」 (アフリカ日本協議会発行)
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/gau.html

◎マラリアに関する取り組みについて:Malaria No More Japan
http://mnmj.asia/

2.「ミレニアム開発目標」による反転攻勢、そしていま

2000年の「ミレニアム開発目標」(MDGS)の策定を機に、人類はエイズとの闘いにおいて反転攻勢に転じることができました。2002年に「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」(グローバルファンド)が設立され、2003年に米国の「大統領エイズ救済緊急計画」(PEPFAR)が開始されるなど、世界は三大感染症との闘いに相当の労力と資金を投じました。
その結果、世界でエイズ治療薬にアクセスできている人口は2015年には2000年当時の70倍、1500万人に達し、マラリアによる死者もかつての半分の60万人にまで減少。
2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)では、2030年までにエイズ・結核・マラリアを「終息」させるという目標が掲げられています。人類は「三大感染症の終息」を展望できる時代に歩みを進めたのです。

エイズの重要性はほかにもあります。HIVは、社会の中で最も厳しい排除や差別を受けてきた地域やコミュニティにおいて最も拡大します。男性とセックスをする男性(MSM)、セックスワーカー、薬物を使用する人々、移民・難民・先住民族、獄中者といった人々に、HIVはまず広がりました。逆に、エイズとの闘いも、こうしたコミュニティにおいて、自分やコミュニティの人々の命を守る取り組みから発展しました。エイズの克服には、社会的・経済的・政治的な排除や差別、周縁化をなくし、「共に生きる」社会をつくることが不可欠です。「誰も取り残さない」「最後の人を最初に」というSDGsの精神は、エイズや三大感染症との闘いにおいてこそ必要なのです。

三大感染症はまだ「終わって」はいません。
地球規模の公衆衛生上の脅威としての三大感染症を終わらせるに、世界は今こそ、より多くの資金と労力を計画的に投入し、排除や差別と闘い、世界の保健への取り組み全体を底上げしていく必要があります。

3.貧しさが故に無視されてきた病気:
「顧みられない熱帯病」(NTDs)

一方、サハラ以南のアフリカや東南・南アジア、中南米などの熱帯地域を中心に蔓延する「アフリカ眠り病」「内臓リーシュマニア症」など17種類の寄生虫・最近感染症の総称である「顧みられない熱帯病」(Neglected Tropical Diseases: NTDs)への関心が急速に高まったのも、2000年以降のMDGsの時代です。

蔓延の中心が購買力のない途上国の貧困層で、治療薬を開発しても開発費用が回収できないといった理由で、数百万人が命を落とし、また、障害を負い続けているにもかかわらず、治療薬の開発が進まず、生産もわずかにとどまっていました。しかし、2000年以降、NTDsへの治療薬や診断技術の開発のために様々な取り組みがなされるようになり、NTDs克服への取り組みはゆっくりながら進みつつあります。